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解説

  • 産婦人科医が一般診療でよく出会う、患者さんの症状・主訴をベースに、婦人科疾患を考える上で必要な問診・理学所見・検査等を掲載しております。日々の診療の一助として是非ご活用ください。 産婦人科医が一般診療でよく出会う、患者さんの症状・主訴をベースに、婦人科疾患を考える上で必要な問診・理学所見・検査等を掲載しております。日々の診療の一助として是非ご活用ください。
  • (4)陰部(外陰)に関する訴え

  • (A)痛い、ヒリヒリする

    問診:
    閉経後か否か、温水洗浄便座やナプキンを常用しているか、性交渉があるか、などが診断のヒントになる。主に閉経後で性的活動がない場合、外陰部の皮膚が萎縮状であれば、温水洗浄便座やナプキンの頻用を控える、外陰を石鹸などで洗いすぎないようにする、ワセリンなどで皮膚を保湿することを勧める。皮膚色素の変調を伴う軽度の凹凸などがあれば硬化性苔癬を鑑別する。この場合はステロイド軟こう(強ステロイドから始めるべきとされる)を使用すべきとされるが、2~3カ月たっても軽快しない場合や肥厚や表面のびらんが明らかな場合は外陰癌のことがあるので、生検を行い確認する必要がある。

    検査:
    多発性の水泡やその破綻が認められる場合は(性的活動がある女性に多いが、性的活動がなくても再燃することがある)、性器ヘルペス感染症を疑い、水疱底から細胞を採取し、抗原検査キットなどを使って確定診断を行う。単発性の硬結を伴う潰瘍は梅毒の硬性下疳の鑑別が必要である。
  • (B)かゆい

    (A)と同様であるが、感染性のものとしては腟トリコモナス症、カンジダ外陰炎などは強いかゆみを訴えやすい。逆に検鏡や培養でこれらが検出されない場合に(A)に挙げたような病態を鑑別すべきである。
  • (C)びらん・出血がある

    (A)と同様であるが、より腫瘍性病変の除外診断を重視すべきである。必要時局所麻酔下に生検を行うことをためらわない。
  • (D)腫瘤・水疱・潰瘍など

    (A)と同様であるが、より腫瘍性病変の除外診断を重視すべきである。高熱、口内炎に続発する深い外陰潰瘍がベーチェット病の症状であることも考えられるので注意が必要である。性器ヘルペス(多発することが多い)、梅毒の硬性下疳(単発のことが多い)などの性感染症も問診によってリスクを評価したうえで鑑別のための検査を行う。必要時局所麻酔下に生検を行うことをためらわない。
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