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解説

口腔カンジダ症

  • 皮膚科医が一般診療でよく出会う、患者さんの症状・主訴をベースに、皮膚科疾患を考える上で必要な問診・理学所見・検査等を掲載しております。日々の診療の一助として是非ご活用ください。 皮膚科医が一般診療でよく出会う、患者さんの症状・主訴をベースに、皮膚科疾患を考える上で必要な問診・理学所見・検査等を掲載しております。日々の診療の一助として是非ご活用ください。
  • 口腔カンジダ症
  • 定義・概要
    常在菌であるCandida属による真菌症で、宿主の局所的または全身的な免疫力の低下に伴い発症する。ヒト免疫不全ウイルス(human immunodeficiency virus:HIV)感染症では初期症状として重要である。
  • 診察時のポイント
    直接鏡検で真菌を確認することが必須である。Candidaは常在菌であるため、発症の誘引となる基礎疾患を含めた背景因子の検索を行う。
  • 診断の流れ
    口腔カンジダ症の病型は主に偽膜性、紅斑性(萎縮性)、肥厚性に分類される。偽膜性カンジダ症では口腔や舌、咽頭などに白苔が固着し容易に剥離できるため、これを鑷子等で採取し直接鏡検を行う。紅斑性(萎縮性)カンジダ症は舌乳頭の萎縮や粘膜の紅斑が特徴で白苔は認めない。偽膜性よりも接触痛や刺激痛などの疼痛が強い。慢性に経過した肥厚性カンジダ症では粘膜が肥厚し白斑を呈する。
    紅斑性や肥厚性では白苔の採取が困難で、それぞれの病型では切れ味の鈍いメス等を用いて病変部を擦過し直接鏡検を行う。口腔カンジダ症の主な起因菌であるCandida albicansは菌糸と酵母の二形性をとり、主に菌糸の状態で病原性を発揮するため、直接検鏡で菌糸を確認する。
  • 鑑別疾患
    【白板症】口腔や口唇に白色の角化性局面を呈する。齲歯や歯周炎、義歯の不適合など外傷性刺激や扁平苔癬など角化性病変でみられるが、癌前駆症として発症することもある。
    【紅色肥厚症】鮮紅色で、境界明瞭な表面ビロード状の局面を呈する。亀頭が好発部位だが口腔粘膜に生じることもある。粘膜に生じるボーエン病である。
    【扁平苔癬】皮膚や粘膜に生じる炎症性角化症で、口腔内(頬粘膜が多い)ではレース状白斑やびらん・潰瘍を呈する。金属アレルギーやC型肝炎ウイルス(hepatitis C virus:HCV)などのウイルス感染、薬剤が原因となることが多い。
    【慢性円板状エリテマトーデス】皮膚・粘膜に限局するlupus erythematosusで、頬部や耳介など露光部に好発し、約20%で口腔内に粘膜病変を生じる。口腔内では境界明瞭で不整形な、中心部に白色の斑点が混在する萎縮性紅斑を呈する。
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